外壁塗装に欠かせないコーキングとは｜役割や寿命、メンテナンスを解説

 

外壁塗装に欠かせないアイテムといえば、塗料ですよね。しかし、意外な役割を果たす「コーキング」も欠かせないアイテムなのです。

 

この記事では外壁塗装をしっかりと支えてくれるアイテム、コーキングについて解説します。役割や寿命、メンテナンスについても解説しますので、ぜひご一読ください。

 

コーキングとはどのようなもの？

外壁塗装に欠かせないアイテムは間違いなく塗料なのですが、外壁材との隙間を埋める物は塗料ではありません。隙間を埋めるためには、弾力性と耐久性に優れた素材を充填する必要があります。

 

そこで、活躍しているのがコーキング剤なのです。コーキングとは、樹脂などで作られているもので、外壁材との隙間（目地）に対して注入していきます。

 

外壁材の防水性や耐久性を高めるためには塗装工事が欠かせないですが、外壁材同士の隙間から雨水などが侵入することを防ぐためには、コーキングが欠かせないのです。

 

コーキングは一般家庭の外壁材にも活用されているほか、マンションやアパートなどの外壁材にも活用されています。意外とさまざまな場所で目撃できるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

コーキングには寿命がある

外壁材はもちろん、建物全体を保護する目的もあるコーキング剤は弾力性もあり、外部の環境にも耐えられるように設計されています。しかし長期間外部に晒されるため、長年使用しているとやがて寿命を迎えます。

 

コーキングの寿命は外壁塗装に使われる塗料よりも短く、5～10年程度と言われています。5年程度経過したらすべてが剥がれ落ちてしまう、というわけではありませんが、次第にゴム化しているコーキングにひび割れが進行します。

 

すると、そこから雨水が侵入しやすくなっていきます。コーキングが本来果たすべき役割が低下してしまうので、もしもダメージが見つかったら早めにリフォームをすることが重要です。

 

では、コーキングのリフォームとはどのように行うのでしょうか。

 

コーキングのリフォーム目安

コーキングは施工したばかりの頃は、ハリのあるゴムの素材でぴったりと隙間を埋めてくれています。しかし、日に当たる場所などを中心に紫外線によるダメージが発生し、次第にコーキングが圧縮したように縮こまっていきます。

 

この症状は肉痩せと呼ばれており、コーキングが本来あるべき姿から縮小した状態です。このままの状態をさらに放置していくと、今後はコーキングが剥がれていくため、経過観察を怠らないようにする必要があります。

 

ひび割れや乖離した状態が発生したら、コーキングのリフォームサインです。コーキングが剥がれてきてしまったら、早急に以下の方法でリフォームを行いましょう。

 

1．気になる部分だけならDIYできます
コーキング剤はホームセンターなどでも販売されており、ご自身で手が届く範囲なら施工できます。しかし、2階以上の階層へのコーキングは、足場がない状態で実施すると大変危険です。墜落のおそれもあるため、専門家へ依頼するようにしましょう。

 

2．全体のリフォームの場合
さまざまな箇所のコーキングにひび割れなどが発生しており、ダメージが深刻な場合には、早めに全体のリフォームを実施することがおすすめです。全体のリフォームに要する費用はおおよそ30万以上とされています。

 

この費用には足場の仮設料金も加算されます。コーキングの素材自体は安価なものですが、作業効率の関係上足場の存在は不可欠です。足場をしっかりと組み立てし、丁寧なコーキングの補修を実施します。

 

コーキングのダメージが全体で見受けられる場合には、「打ち替え」と呼ばれる施工を行います。打ち替えとは、既存のコーキングを一度きれいに落とし、新しいコーキングを充填する方法です。

 

もしも一部の補修のみに留める場合には、「増し打ち」と呼ばれる方法を行います。この方法は、気になる部分にのみコーキングを充填する方法です。足場を組み立ててリフォームに臨む場合には、全体の美観を整えるためにも打ち替えを行うことが望ましいでしょう。

 

3．外壁塗装とセットの場合
コーキングの工事を行う際には足場が必要となるため、外壁塗装のメンテナンスや再塗装工事とセットで行う方も多くなっています。この場合、コーキングの工事にプラスして塗装工事の料金が発生します。

 

足場代金は一度で終わりますが、塗装工事の料金は塗料や人件費が発生します。両方の工事を同時に施工すると、おおよそ100万前後が相場です。

 

4．屋根工事も加算できる
足場の仮設がある場合、屋根のメンテナンスも同時に行うことができます。外壁塗装・コーキングの工事に加えて、屋根工事の施工もおすすめです。

 

屋根工事の場合、塗装だけを行う工事もあれば屋根材の交換やカバーをする工事などがあり、施工内容によって工事料金は大幅に異なります。気になる場合には、まずは屋根の専門家のメンテナンスを受けることがおすすめです。

 

外壁塗装工事の注意点とは

外壁塗装工事を行ううえで、知っておきたい注意点があります。今回はコーキングを中心に外壁塗装の工事を解説していますが、コーキングと外壁塗装の寿命（耐用年数）にはズレがあります。

 

コーキングの寿命の方が先行する形で訪れてしまうのです。一方で、外壁塗装の寿命は一般的に10年以上とされています。外壁塗装の寿命に合わせてしまうと、コーキングの劣化が著しく進行してしまう可能性があります。

 

そこで、新築の施工後約5年を目安に、外壁工事のメンテナンスを行っておくことがおすすめです。早い段階で劣化がわかったら、建物全体を保護するためにもコーキングの補修を行っておきましょう。

 

先に触れたとおり、一部の補修であれば低予算で施工することが可能です。

 

見積もりはしっかりと取得しよう

コーキングの工事を行う際には、見積もりを受け取ってから契約に移行します。しかし、コーキング工事の費用は業者によって開きがあります。高すぎても、安すぎても不安に感じるでしょう。

 

そこで、複数の企業から見積もりを取得し、おおよその相場を把握したうえで、業者選定を行うことがおすすめです。

 

まとめ

この記事では外壁塗装工事の1つとして知られる、コーキングについて詳しく解説を行いました。コーキングは塗装工事と比較すると重要性が低く見積もられがちです。

 

しかし、コーキングは建物を雨漏りなどからしっかりと守ってくれる重要なアイテムです。ぜひこの機会に、メンテナンスや打ち替え工事について、今一度関心を深めてみてくださいね。