外壁塗装は、汚れが目立たない色を選び、機能性塗料を選ぶことで汚れにくくなります

 

建物の外壁塗装は毎日照らされる直射日光や雨風などによって日々劣化し、

ゴミや埃がつくことで汚れていきます。

建物の立地条件によって外壁塗装の雨や風、直射日光などからのあたり方には多少の差が生じます。

外壁塗装の耐用年数は約10年ごとにメンテナンスを行うのが目安とされています。

外壁塗装は、耐用年数が経過すると雨漏り、見た目の悪さ、

外壁材の劣化、害虫の侵入、耐震性の悪化などの問題が起こります。

これらを放置しておくと、外壁の隙間などから雨水が侵入したり、

建物自体に大きな影響が出てしまいます。

また、見た目が悪くなるという点では外壁の変色や退色。建物の立地によって湿度が多く、

風通りの悪い場所であると、外壁にカビやコケ、藻などが発生してしまいます。

これらは見た目も非常に悪く、外壁の劣化原因にもつながります。

 

 

汚れが目立ちにくい色を選ぶ

外壁が毎日の雨風から少しずつ汚れていくことは避けられないことですが、

これは、汚れが目立ちにくい色を選ぶことで多少は改善されます。

汚れが目立たない色というのは、外壁が汚れた時の色に近い色を選ぶことです。

住宅の外壁は真っ白というイメージがありますが、

白の場合、雨だれなどの汚れがとても目立つ色となります。

そのため、外壁の汚れに近いような色ということでグレーを選ぶことで、

外壁の汚れもそれほど目立ちません。

グレーにはさまざまな明るさの色があります。

そのため、明るいグレーを選んでしまうと汚れが目立つため暗いグレーを選ぶことがポイントです。

暗いトーンのグレーを外観塗装の色に選ぶと暗い印象の住宅にならないかと心配されますが、

最近はモダンなデザインの住宅を好む方も多く、好んでグレーの外壁を選ばれる方も多いようです。

暗いトーンのグレーの外壁塗装にすることで外壁の汚れも目立たずお洒落な外観の住宅になるでしょう。

外壁塗装の中で白や黒はカッコいい色ですが、黒や白は原色となります。

また、汚れと外壁の色の濃度が違ってくるため汚れが目立つ色となるため注意が必要な色です。

 

 

汚れが付きにくい塗料を選ぶ

外壁塗装が汚れても目立たないようにするためには、

汚れにくい外壁の色を選ぶ以外にも汚れが付きにくい塗料を選ぶことで対策が行えます。

例えば、アクリル塗料、合成樹脂ペイント、弾性塗料、

艶なし外壁塗料などが汚れの付きやすい塗料の種類となります。

アクリル塗料は安価で、塗膜が弱いため汚れがつきにくいというメリットがあります。

しかし、劣化が早いというデメリットがあります。

安価で手軽に入手できるというメリットはありますが、

綺麗な塗膜を作るという点では異なる塗料です。

合成樹脂ペイントは帯電しやすいという特徴から、

静電気が起こりやすく汚れや埃を吸着してしまうことから外壁に汚れがつきやすくなってしまいます。

弾性塗料は、塗膜が柔らかく伸びる性質のある塗料です。

このため、塗膜にゴミや埃が刺さるように付着してしまい

汚れや埃が取りにくい外壁塗装にしてしまいます。

艶なし外壁塗料は、塗料の表面に艶がないためゴミや埃を付着させやすくなります。

しかし、艶がないため遠目では外壁の汚れに気がつきにくい塗料です。

この点が許容範囲とできるようでしたら、艶なし外壁塗料もおすすめです。

このように、外壁塗料にはさまざまな種類があります。

塗料それぞれに、メリット、デメリットもあり、

外壁の仕上がりなどの好みによっても選択肢が広がるでしょう。

 

 

機能性塗料について

汚れが付着しやすい塗料があるのだったら、

汚れが付着しにくい外壁塗料もあるのではないだろうかと思いますよね。

汚れにくい塗料として注目されているのが機能性塗料です。

その中でも、特にセルフクリーニング機能を持っている低汚染塗料です。

この低汚染塗料は親水性を利用して外壁に汚れが付きにくくします。

外壁に汚れがついても、この性質を生かし汚れを浮かし、

雨が降ることで雨水を利用して汚れを洗い流すという働きがあります。

これによって、雨が降る度に外壁が洗われ綺麗な状態を維持することができるのです。

低汚染塗料のメリットは、

汚れが雨などで自然に洗い流され洗浄などのメンテナンスの回数が少なくなります。

また、日当たりが悪く、湿度が多い場所などの外壁にはカビやコケ、藻などが発生しやすいですが、

低汚染塗料では埃が付きにくいことから微生物の発生も抑えることのできる機能もあります。

通常、雨がふることで外壁には雨筋が付きますが、

低汚染塗料は雨を利用して外壁のゴミ、埃を洗うことから雨筋になりにくいという特徴もあります。

このように、さまざまな環境の外壁にもセルフクリーニング機能が働くため、

外壁塗装を汚れにくい状態で保つためには理想的な塗料となります。

また、光触媒塗料という太陽の光を利用して外壁に付着した汚れを分解し、

雨で汚れを洗い流す塗料があります。

この光触媒塗料は自然の力という太陽光を利用し、

汚れを落とすという点では環境問題にも貢献している塗料と言えるでしょう。

この光触媒塗料を住宅一軒に塗装した場合、

浄化性能は空気清浄機能に優れているポプラ15本分に相当しているとされています。

また、この空気清浄機能はテニスコート4面分の緑地スペース同等、

乗用車12台分の窒素酸化物の除去を行う性能です。

このように、環境問題にも貢献できる素晴らしい塗料となります。

だたし、この光触媒塗料は太陽光が当たらない外壁には効果を発揮しにくいというデメリットもあります。

そのため、日当たりの悪い北側の外壁や建物が立ち並ぶ環境での外壁では

光触媒でのセルフクリーニング機能を期待できないのが事実です。

しかし、光触媒塗料の耐用年数は約20年程度と長期間にわたるため、

外壁の環境によって低汚染塗料と使い分けるなどの方法を利用している建物も多く存在しています。

ただし、光触媒塗料は一般的なシリコン塗料と比較すると1.5倍ほどの価格となります。

これにより、外壁塗料の工事費用が割高になりますが、

塗料の素晴らしい効果などは費用相応のものにあたるのではないでしょうか。

 

 

このように外壁塗装は暗めのトーンであるグレーなど汚れに近い色を選ぶことで

汚れても比較的汚れが目立ちにくくなります。

また、低汚染塗料や光触媒塗料など

外壁に付着した汚れを雨の力を利用して落とす機能の塗料を選ぶことで

外壁の汚れを少なくさせることもできるでしょう。

塗料の費用としては割高になりますが、

これらの塗料を選ぶことで環境問題に役立ち、

貢献できるため検討してみるもの良いのではないでしょうか。